第Ⅰ章④
四つの心身統一法
では、前回に引き続き、心身統一法について解説していきます。
天風によると、そのポイントは四つになるそうです。
①積極的精神の心得
一つ目はこれ。積極的精神の心得だそうです。
なんとなく、これまでと重複している気がしないでもないですが、まあ進めていきましょう。
天風曰く、それぞれの性格は先天的ではなく、後天的に作られるものだそうで、
消極的なのは本来の性格ではなく、積極的精神は努力で養うことができる
らしいです。このことを肝に銘じたら、次に、
どんなささいなことでも、いまの現在の自分の心は積極的かしらん、消極的かしらんと、厳格に第三者の子ことになってつねに検討すること。そして、少しでも自分の心の中に消極的なものを感じたら、断然それを追い払うことだ。心の中はつねに明るく充実しなければならない
ことを注意しなければならないらしい。
なんとなくわかる気がしますね。
これがまず第一点、次にいきます。
②マイナス菌に汚染されるな
二つ目は、マイナス菌=他人が撒き散らす消極的精神のこと、だそうです。
天風曰く、他人からの影響も自分の気持ちに大きく影響を与えるとのことです。
「じゃあ、かわいそうな人にとりあえず元気出せ!愚痴言うな!って言えばよいの?」
というとそうではなく、こんなことを言っています。
※天風があげたとある例(私の注です)
ある親しい友人が地方の支社に左遷された。
「ああ、どうして俺の人生はこうなるのか。まったくついてないよう。子供は大学受験を控え、女房も体が弱いときている。単身赴任となると家計は二倍かかるし、どうにかならんものかね」
友人だけに「社名だから我慢しろ」と無下にもいえない。一般にやさしいと思っている人は、相手の痛みを少しでもいやそうと、
「大変だな。会社ももっと身辺調査をして、地方転勤の可能なやつを行かせればいいのにな。君の苦労がわかるよ」
と、同情する。ここまではいい。
天風先生もこういっている。
「第三者の不健康や不運にたいしては同情することは、人間としてもっとも尊いことだ。同情しなければなりません」
だが、この同情を乗り越えて、
「会社もバカだよ、君のような優秀な男をさせんさせるなんて。頭来るよな。真面目に働いているのがバカ臭くなるぜ」
と、つい相手と同様の立場になって、怒ったり悲しんだりすることは、いましめなければならない。
なぜなら「同化」してしまうと、相手と同じ悩むを共有することになり、みずからの積極的精神も影響を受けて消極的となり、そこに同じような哀れな状態をつくってしまうからである
これはとても個人的によくわかりました。皆さんもなんとなくやってしまっていることがあるのではないでしょうか。
自分でもあまり愚痴には参加しないようにしていたのですが、「同情」と「同化」についてはあまり考えていませんでしたので、今後はここは気をつけていきたいですね。
※さすがにあまりにも、慰めてあげるくらいのことはしてあげないと、可哀そうだなと思うことがやっぱり多いですからね。
さてあと二点ですが、ちょっと手首が疲れてきたので、また次回。